「911体験」 元消防士語り継ぐ
Former Fire Fighter tells her own Story on 911
中国新聞 2017年9月13日
2001年9月11日の米中枢同時多発テロ発生から16年。
航空機が突っ込み倒壊したニューヨークの世界貿易センタービルで捜索活動に加わった元消防士の女性は、語り部として体験を伝え続けている。
「あの日、343人もの同僚を失った。現場は地獄のようだった。」
テロ現場近くの
トリビュート博物館でで8月上旬、ブレンダ・バーグマンさん(65)は長野県から訪れた中高生らに当時の壮絶な状況を語っていた。
非番だったが、自主的にビルのあるマンハッタンの対岸のブルックリンから現場に駆け付けた。
ビル倒壊で膨大な粉じんが舞い散る中、捜索活動をしようとした矢先に、隣にあった47階建ての別の建物も倒壊。
バークマンさんは全力で走って逃げた。
2006年に退職後、テロの遺族らでつくる「911家族会」のメンバーとして、ツアーガイドのボランティアを始めた。
最近は生徒らのようにテロ後に生まれた聞き手も増えたため、全く知識のない人でもわかるように当時の写真を見せながらやさしい言葉で説明している。
「人が憎しみを持てば、もっと多くの人が憎むことになる。世界は狭い。」
バークマンさんは生徒ら若い世代が新たな憎しみを生みださない生き方をすることを切に願っている。
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