Sunday, October 23, 2016

「はだしのゲン」は被爆を知る一歩 翻訳の苦労を語る

“Barefoot Gen” is the first step to know “HIBAKUSHA”

Now available more than 20 languages

中国新聞 20161023

広島での被爆体験を描いた漫画「はだしのゲン」が海外でどう広まったかを解説する講座が22日、広島市南区の「市まんが図書館」であった。

オーストラリア出身の県立広島大のロナルド・スチュワート准教授(52)が
「原爆を取り上げた本の中で一番インパクトがある」と魅力を語った。

市民13人が聴講した。

日本の漫画訳を20年間研究してきたスチュワート准教授によると、「ゲン」の初の翻訳本は1978年に英国のボランティア団体が出した英語版で、「当時はあまり置いてくれる店がなかった」という。

転機は2004年だった。
「米国の出版社が全10巻の新訳版を出し、古典漫画や教材として受け入れられるようになった」と説明。

現在20か国以上に翻訳されており「日本を代表する漫画のひとつ」。

「米国人にとって被爆者の立場を知る入口になる作品だ」と強調した。

同じシーンの日本語版と英語版を並べて示し、翻訳の難しさも語った。

「広島とヒロシマは、英訳で区別できない」
「日本語独特の皮肉や方言は表現しにくい」

などと語った。

参加した南区の主婦〔54〕は
「海外で普及するまでにいろいろな苦労があったとわかった。
今後もっと広まってほしい」と願っていた。





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